お施主様は平成元年に他社で別荘を建築しましたが、以前弊社で施工させていただいたお客様の紹介で改修させていただくことになりました。定年退職後、東京から軽井沢のこちらの別荘に定住する予定だそうです。寒い冬も越せるよう考慮して取り組みました。
リフォームしたことで、どのように変化したのかを比較してみました。
リフォーム前の外観を南側から撮影。西側に玄関があり、南側(手前)にデッキがあります。東側に別棟で薪小屋があるのがわかります。薪小屋は書庫に改築予定です。
改修後は、新しく改築した書庫と母屋の間に屋根をかけ、デッキを延ばし、つなげました。家の中からも行き来できるよう廊下兼食品庫を設けました。
リフォーム前の建具に注目。左端のすりガラスのドアは玄関につながります。右の引き戸の奥は和室です。建具は薄い木目調シートが張られた集成材でした。
すりガラスのドアは、玄関からの明かりを取り入れるため、「カットガラスの建具」に作り替えました。和室は洋間へと改装。洋間に相応しい無垢の建具に作り替え、どちらの建具も内法を上げ、部屋を広く明るく見えるよう手を加えてあります。
写真はキッチンに平行して並ぶ無垢のカウンターです。狭く向かい合って使用するには少し奥行が狭いようです。奥には勝手口があります。
無垢のカウンターを自社工場で加工。天板を半分に切り、強化ガラスを間に入れ、奥行を広げて使いやすいダイニングテーブルに生まれ変りました。勝手口だった扉の向こうには食品庫を増築して、新書庫とダイニングをつなぐ渡り廊下の役割をしています。
押入れのある和室。湿気に悩まされていたそうです。こちらは改装後は洋間になり、南側にあるデッキを壊し、その分部屋を増築します。
和室が四帖ほど広い洋間に変身。押入れの建具は内法を高くして使いやすくしました。湿気は断熱材と窓の上に設置した除湿機で防ぎます。
薪小屋は、母屋と屋根をつなげて部屋として使用できるように、間に廊下を設けデッキもつなげます。
薪小屋が書庫に生まれ変りました。施主様ご夫婦は大学の教授をされている関係で本が沢山あり、書庫が欲しいというご要望が初めにありました。膨大な量を収納できるよう本棚を両壁に並べました。
リビングの天井は野地板のあらわしになっています。天窓が一つありますが、右側にあるキッチンの辺りになると暗く、昼間でも電気を付けるような状態でした。
天窓を一つ増やしたことで明るくなりました。又、寒い冬を越せるように天井にも断熱材を施し、かつ無垢板貼りにしました。それによって暖かく雨時も静かになり気持ちよく過ごせるようになりました。